情報貝塚 構想

The Concept of "Information Shellmound"

Sometime in the future, somebody might find and dig out
the ruin of this internet era from the bottom of web sites.


私がSEとして30年余り過ごした富士通を辞めて東京情報大学へ赴任した1995年は、Windows95が鳴り物入りで登場し、インターネット時代に突入しようとしていた矢先だった。そこで、ゼミ活動の目標を全員が高度のインターネット活用能力を持って就職戦線に臨むことに置き、ゼミ活動のすべてをWEB上で展開することにした。この活動は3年目の97年に、日本経済新聞社が主催した全国文系ゼミホームページコンテストにおける特別賞受賞という形で結実した。

この時、私は、テーマとして 『情報貝塚』 を採用しようと考えていたが、ゼミ生が持ってきたタイトルは 『学生王国』 というものだった。

私の考えていた 『情報貝塚』 の概念は、情報化時代の便利さの持つ負の部分、すなわち情報の揮発性を補完するために不可欠の手段としてあらゆる営為は痕跡を残すべきだというものだった。
それに対してゼミ生の持ってきた案は、社会人の世界(新聞やTVの世界)に対して自分達学生の世界をウェブ上に作ろうというもので、それを 『学生王国』 と名づけトップページに古代エジプトの壁画を描いたパピルスの巻物画像を作ってきた。

結局、ゼミ生達の創意を尊重してタイトルは 『学生王国』 としたが、ゼミサイトの基本構造は逐年、その学年の活動結果をたどれるように重層構造を採らせることで、私の構想を盛り込むことにした。
グーグル社などが世界中の情報を記録すると言っているのと、動機はともあれ考え方は同じである。

近年、国会図書館などが、ホームぺ-ジの収集に乗出していると聞くが、作る側に保存する意識が無くては、どだい無理な話である。
個人・団体を問わず、ぜひ歴史の証人としての 『情報貝塚』 の意義を認識して欲しい。


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